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メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積を背景に、高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることで、心臓病や脳卒中などを起こしやすくなっている状態を指します。
大切なのは、単にお腹まわりが大きいだけではメタボリックシンドロームとはいえないという点です。内臓脂肪がたまっていることを土台として、複数の危険因子が重なっているかどうかで診断される病態です。
なぜメタボリックシンドロームが重要なのか
日本人の死因の中で、心臓病や脳卒中は上位を占めています。
どちらも動脈硬化が深く関わる病気であり、その動脈硬化を進めやすくする要因、 危険因子として、高血圧、喫煙、糖尿病、脂質異常症、高脂血症、肥満などが知られています。
これらの危険因子は、ひとつでも動脈硬化を進めますが、複数が重なると、それぞれの程度が軽くても動脈硬化がより進行しやすくなり、心臓病や脳卒中の危険が高まることが分かっています。メタボリックシンドロームは、まさにこうした危険因子がセットでそろっている状態を捉える考え方です。
メタボリックシンドロームの概念の発展
この病態は、現在の「メタボリックシンドローム」という呼び方のほかに、かつてはシンドロームX、インスリン抵抗性症候群、マルチプルリスクファクター症候群、死の四重奏など、さまざまな名前で呼ばれてきました。
1999年には、世界保健機関 WHO が、インスリン抵抗性の観点から動脈硬化の危険因子が組み合わさった病態を整理し、メタボリックシンドロームの概念と診断基準を提唱しました。その後、各国や各学会が独自の診断基準を示したため、考え方や基準にはいくつかのバリエーションが生まれ、国によっても違いがみられます。
診断基準
診断の必須条件(腹囲)
内臓脂肪の蓄積を示す指標として、まず腹囲の測定が必要です。
| 男性 | 85cm以上 |
|---|---|
| 女性 | 90cm以上 |
これは「内臓脂肪面積 100㎠以上」に相当するとされています。
測定は立位・へその高さでおこなうのが標準です。
腹囲に加えて、
次の3項目のうち2つ以上で診断
腹囲が基準を満たした上で、次の3つのうち2項目以上が当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。
脂質異常(1項目目)
中性脂肪(TG)150mg/dL以上
または
HDLコレステロール 40mg/dL未満
中性脂肪の上昇や善玉コレステロール(HDL)の低下は、動脈硬化を進める重要な危険因子です。
高血圧(2項目目)
収縮期血圧 130mmHg以上
または
拡張期血圧 85mmHg以上
血圧がやや高めの段階でも、心血管リスクは上昇します。
すでに高血圧治療中の方も該当します。
高血糖(3項目目)
空腹時血糖値 110mg/dL以上
これは糖尿病の手前にあたる「糖代謝異常」を示す数値で、早期の対応がとても重要です。
特定健康診査 メタボ健診 について
日本では、「特定健康診査・特定保健指導」の制度の中に、この内臓脂肪を基盤とした考え方が取り入れられています。一般には「メタボ健診」と呼ばれることもありますが、メタボリックシンドロームだけを見つけるための検査ではなく、広く動脈硬化の予防に役立つ項目を含んだ健診です。
なお、メタボリックシンドロームそのものの診断基準と、特定保健指導の対象とするための基準とは、細かな点で一致しているわけではなく、別のものとして運用されています。
「メタボ」という言葉の正しい理解
「メタボリックシンドローム」という用語は、メディアなどで省略して「メタボ」と表現されることが多くなり、2000年代後半ごろから日常生活の中でもよく耳にするようになりました。
一方で、正しい意味で使われず、単に太っていること、あるいはお腹が出ていることだけを指す言葉として誤って用いられることも少なくありません。
本来の意味としては、内臓脂肪の蓄積に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常症といった複数の生活習慣病の危険因子が組み合わさっている状態であり、「見た目の問題」ではなく「将来の心臓病や脳卒中のリスクが高い病態」であることが重要なポイントです。
医療法人河合クリニックでのメタボリックシンドローム対策
医療法人河合クリニックでは、メタボリックシンドロームを「単なる太り過ぎ」ではなく、「将来の重大な病気につながりうる状態」として正しく理解していただくことを大切にしながら、予防と改善のサポートをおこなっています。
まず、腹囲や血圧、血糖、脂質などを含めた検査で内臓脂肪や各危険因子の状態を確認し、メタボリックシンドロームに該当するかどうかを丁寧に評価します。そのうえで、患者さまそれぞれの生活スタイルに合わせた改善プログラムを一緒に考え、食事や運動、禁煙などの具体的な取り組みを、無理のない形で続けられるようお手伝いします。
また、一度の指導で終わりにせず、定期的なフォローアップを通じて、数値の変化や生活の変化を確認しながら、長期的な視点で管理していくことを重視しています。
メタボリックシンドロームは、きちんと向き合えば改善が期待できる状態です。健康診断の結果が気になる方、生活習慣を見直したいと感じている方など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

